愛知県議会議員・知多大二郡(武豊町・美浜町・南知多町)

森下とし久
政策

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◯二十六番(森下利久君) 私から、第八款農林水産費第一項農業総務費のうち、農地利用集積事業費について質問をさせていただきます。
  来年度から米の戸別所得補償制度が始まります。この制度は、米の生産費と販売価格との差額を全国一律の単価で交付することとされておりますが、実際の米の 生産費は、地域によって大きく異なっております。最新のデータである平成十九年度で申し上げますと、本県の十アール当たりの米の生産費は十二万四千六百十 八円で、全国平均を一〇〇といたしますと一〇三・二となっております。
 一方、最も生産費の低い北海道では九万五千九百四十七円であり、全国平均 で一〇〇に対し、七九・五となっております。米の戸別所得補償制度においては、地域ごとの生産費の違いは考慮されず、全国平均の生産費を用いて交付単価が 設定をされていることとなっておりますので、本県のような生産費の高い地域には不利に、一方、生産費の低い北海道のような地域にとっては有利な制度である と言われております。
 このように、本県の生産費が全国平均と比較して高いという理由は、地代や賃金の水準が高いこと、あるいは、圃場の大きさな ど、さまざまな要因があると思いますが、農家の経営規模の違いも要因の一つであると思われます。平成二十年度の農家一戸当たりの平均耕作面積を見ますと、 全国の平均が一・六二ヘクタールであるのに対しまして、本県は〇・八八ヘクタールと、全国の平均のほぼ半分にとどまっており、全国の順位でも三十四位と なっております。地域間の競争を勝ち抜いていくためには、生産コストの削減につながる経営規模の拡大が有効であり、認定農業者の意欲ある担い手に、農地の 利用集積を推進していくことが重要となっております。
 また、昨今の農家では、高齢者が一人で農業を行っている姿はよく見かけるところであります が、家族総出で農作業を行っている光景は、近年減って見ることがなくなってまいりました。本県の農業就業の人口のうち、六十五歳以上の者が約五五%、過半 数を超えていることを踏まえますと、現在、農業に携わっている高齢者が農業から引退したとき、農地が次世代の担い手に確実に受け継がれていくか、大いに不 安があると考えるところであります。
 こうした点も背景といたしまして、国では、昨年、いわゆる平成の農地改革と言われる農地法の一部改正が実施 をされました。この改正では、農地法の目的を所有から利用に改め、農地の貸し借りに関する規制を緩和するなどの大きな見直しがなされたところであります。 この改正の中の一つとして、農協や市町村公社などの公的に信用力のある団体が、農地所有者と担い手の仲介をし、担い手への農地の利用集積を図る農地利用集 積円滑事業が創設をされました。
 この事業は、担い手の農地の利用集積を促進することはもとより、規模を縮小する農家や、リタイアする高齢農業者等の農地を次世代の担い手に引き継いでいくためにも大変有望な手法であると思われます。
 また、この事業で貸し付けた場合であれば、従来の貸し借りが認められていなかった相続税の納税猶予制度も対象になると聞いておりますので、この点も農地の利用集積に、相当の効果があるのではないかと期待されているところであります。
 そこでお尋ねをいたします。
 まず、本県における認定農業者などの担い手への農地の利用集積の状況についてお伺いをいたします。
 次に、国では、この農地利用集積円滑事業を推進し、全国で一万五千ヘクタールの利用集積を図ることを目標とし、来年度の予算において約四十億円を措置し ておりますが、本県におかれまして、農地利用集積事業費六千七百二十八万五千円を計上しておられますが、この事業を来年度どのように進めていかれるのか、 お伺いをいたします。

◯農林水産部長(永田清君) 農地利用集積事業費について、二点のお尋ねをいただきました。
 まず、農地の利用集積の状況についてお答えいたします。
  認定農業者などの担い手に集積されている農地の利用集積率について、過去五年ごとの推移を見てみますと、本県におきましては、平成十年度は一八・五%、十 五年度には二三・六%、直近の平成二十年度は三五・二%と年々増加しており、順調に利用集積が進んでいるものと認識をしております。
 しかしながら、全国と比較してみますと、平成十九年度のデータでは、全国が五〇・九%であるのに対し、本県は三三・三%と、一七・六ポイントの差がございますので、今後、一層担い手への利用集積を進める必要があると考えております。
 次に、農地利用集積事業の来年度におきます進め方についてお答えいたします。
  この事業を実施するためには、まず、市町村が基本構想を策定し、その基本構想に基づき、農地所有者と担い手を仲介する農協や市町村農業公社などの団体を農 地利用集積円滑化団体として承認する必要がございます。県としましては、事業ができるだけ早期に着手されるよう市町村に対しまして、七月をめどに団体の承 認などの手続を行うよう指導してまいります。
 また、農地利用集積円滑化団体に対しましては、貸し手や借り手を集めた会議の開催や農地の貸借についての意向調査などの調整活動を支援するため、利用権が設定されます農地の面積に応じまして、十アール当たり二万円を交付してまいります。
 県といたしましては、これらの取り組みによりまして、来年度、十五市町村で三百ヘクタールを目標に事業を推進いたしまして、担い手への農地の利用集積を一層進めてまいります。
 以上です。

◯二十六番(森下利久君) ただいま答弁をいただきました。
 そこで、一点要望いたします。
 農地利用集積事業は、二十二年度の新しい事業で、農業を目指す利用者にとっては大変農地を借りやすくなったことで、農業者の参入についてはいい制度になったと思います。
 しかしながら、知多半島の先端のある地域の一部では、水不足で農家の混乱が起きておる地域もあります。耕作面積が多くなれば多くなるほど、ふえればふえ るほど、水不足が一層深刻な問題となります。農地利用集積事業の推進には、水の安定供給が重要であります。土地利用とあわせて、農業用水の確保について も、今後万全を期していただくことを強く要望いたしまして、終わります。

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