愛知県議会議員・知多大二郡(武豊町・美浜町・南知多町)

森下とし久
政策

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◯二十六番(森下利久君) 通告に従いまして、二つ質問をいたします。
 歳出第八款農林水産費第一項農業総務費について。第八款農林水産費第一項農業総務費のうち、地産地消推進事業についてお尋ねをいたします。
 世界の食料需要は、中国やインドなど新興国の需要の増大や、地球規模の気候変動の影響などにより中長期的に逼迫するおそれが強まっていると言われております。
 このような情勢の中、我が国の食料事情を見ますと、まず、主食である米については、需要量の約八百六十万トンを自給できる状態にあります。しかし、穀物 としては貴重な位置を占める小麦については、自給できるのは消費量のわずか二割にすぎません。残りの八割、約五百万トンを海外に依存しておるところでござ います。
 昨年、輸入の小麦の国際相場が高騰したことから、国は、製粉メーカーへの売り渡し価格を四月に三〇%、十月には一〇%立て続けに値上げをしたところであ ります。ことし四月には一五%値下げされるものの、依然として高い価格水準となっております。このような状況から、小麦を原料とするパン、うどんやラーメ ン、ケーキやお菓子に至るまで軒並み値上げとなっており、私たちの家計を直撃したのは御承知のとおりであります。
 その影響と申しましょうか、最近、国産の米粉が小麦粉の代がえ品として脚光を浴び、新聞紙上などのマスコミでも取り上げられるようになりました。米粉と 申しましても、だんごやういろう、もなか等の和菓子に使うこれまでの上新粉やもち粉ではなく、きめ細やかな滑らかで小麦粉にかわる新しい食材として注目を 集めているものであります。
 食品メーカーや大手コンビニチェーンなどは、米粉の商品アイテムの開発を進めており、本県でも、昨年秋、安城市内の大手のパン業者が地元の農協や製粉会 社、土地改良区などと連携をして、地元のお米を原料とした米粉入りパンの製造をし、三河地域のスーパーを中心に販売をいたしております。
 私の住む知多半島におきましても、地元の農産物の生産者と食品加工会社が連携を深め、新たな商品の開発、販売や、新規に事業を起こす農商工連携が盛んに なり、エビせんべいを製造販売している美浜町の会社が新たに地元の米粉を使い、地元の野菜や果物を入れた手焼きせんべいなど四十種類もの商品を開発をし、 人気となっております。そして、ことしの四月からは、JAあいち知多も米粉ラーメンの販売を新たに実施をすると聞いております。
 また、学校給食におきましても、米粉パンの導入が始まっております。私の地元のまちでも、ことし一月に知多半島のお米でつくった米粉のパンが学校給食に 出され、もちもちとした食感や、腹もちがよいことなどから子供たちの人気はとてもよかったと聞いております。近年、小麦によるアレルギーに悩む子供たちが ふえていると聞いております。最も多いのはアトピー性皮膚炎だと聞いておりますが、こうしたアレルギーに悩む子供たちも米粉のパンなら安心して、また楽し く、おいしく、喜んで食べてくれることができるのであります。
 このように、米粉を使った商品が一般のお店や学校給食に出回るようになりましたが、まだまだ十分に普及しているとは言えない状況にあると思うのであります。
 一方、米粉の原料となるお米の消費量は、食の洋風化に伴い年々減少の一途にあり、平成十九年は国民一人当たり年間六十一・四キロと、昭和三十七年の百十 八・三キロの約半分まで落ち込んでおり、食料自給率も七六%から四〇%に低下をいたしております。そのため、国は、昨年十二月に発表した新たな食料・農 業・農村基本計画の策定に向けての中で、おおむね十年後に食料自給率を現在の四〇%から五〇%に引き上げることを目標としており、そのための具体的な方策 として、米粉を現在の一万トンから五十万トンに大幅に伸ばすことを検討していると聞いております。
 また、お米の新たな需要の開拓と有効利用を促進するため、米穀の新用途への利用の促進に関する法律、いわゆる米粉法案を今の国会に提出しておりますが、もっともっと積極的に国民に推進するようPRする必要があると思います。
 米粉の利用推進は、お米の消費拡大につながるとともに、毎日の食の大切さを認識するという食育や、地産地消の推進に役立つものであり、また、食品の新た な分野を開拓するものと私は考えております。もっと米粉の消費利用拡大を積極的に取り組むべきであると思います。
 そこでお尋ねをいたします。
 米の需要拡大をするために、県民の皆さんが米粉を使った食品を間近で見て、手にとって、味わえる機会等を通じて米粉の利用促進や普及を図る必要があると思いますが、県は今後どのように取り組まれるのか、お伺いをいたします。
 次の本題に入る前に、このたび、豊橋市で発生した鳥インフルエンザにつきまして、影響を受けられた農家や発生地域の皆様に心からお見舞いを申し上げます。
 一件目の農家の防疫処置が五日に終わりと聞いておりましたが、二件目の感染が四日に確認されたとの情報が入ってまいりました。豊橋市のウズラの卵の生産 は、全国でも七割を占める一大産地であります。今後、鳥インフルエンザの感染が拡大しないように、県として万全を期して防疫処置の早期完了と、関係農家に 対する国や県の最大限の経済的支援や、マスコミによる風評被害の防止などについて万全な対策をとられるよう、また、一日も早く終息宣言が出せますように強 く要望いたしまして、本題に入ります。
 歳出第八款農林水産費第二項畜産業費について。第八款農林水産費第二項畜産業費のうち、耕畜連携水田有効活用事業費についてお尋ねをいたします。
 我が国の畜産業は、配合飼料の原料である飼料穀物の九割近くを、また、牧草については三割近くを海外に依存して発展をしてまいりました。昨年、畜産のえ さ向けのトウモロコシの価格は、アメリカによるバイオエタノール向けの需要が増加していることや、原油価格の上昇などで海外輸送費がかさみ、トウモロコシ を主な原料とする配合飼料が高騰し、酪農・畜産農家は大変厳しい経営状態に追い込まれております。
 その後、アメリカの穀物相場や海外輸送費は大幅な下落傾向にあり、ことし一月に飼料価格も一トン当たり一万二千円の値下げとなりましたが、まだまだ酪農・畜産農家が安心できるまでの値段とはなっておりません。
 このような不安定な国際情勢の中で、酪農・畜産農家の安定経営を図るためには、輸入飼料に依存せず、国内で自給飼料を生産し、飼料を安定した価格で供給 することが一番重要なポイントであります。しかしながら、本県の畜産経営においては、安価な輸入飼料を安定的に確保できる立地条件を生かし飼育規模を拡大 してきた背景もあり、直ちに自給飼料の生産を拡大する条件が整わないことも存じております。
 一方、農地の利用状況を見ますと、遊休水田、耕作放棄地などが多く見られ、農林水産省が目標にしている、おおむね十年後の食料自給率五〇%の目標を達成するためには、農地を有効利用する方策が求められているところであります。
 稲作農家におきましては、米の生産調整の一環として、麦や大豆を中心に転作に取り組んでおりますが、もともと畑地に向いた麦や大豆の作付に適さない水田もあり、新たな転作作物の研究が進められておるところであります。
 そんな中、水田を有効に活用し、飼料作物を生産する事例として飼料用稲の生産があります。昨年は、全国で八千八百ヘクタール、隣の三重県でも百ヘクター ルが作付をされているところであります。飼料用稲は、水田を有効に活用するのみならず、畜産農家にとっても、輸入飼料に比べ価格の変動が小さく、経営の安 定にもつながることから、一挙両得の方策ではないでしょうか。
 本県にも、遊休水田や耕作放棄地などが多く見られます。こうした農地を活用し、飼料生産を高め、食料自給率をこれ以上下げないためにも、また、農業後継 者や畜産農家が希望とやる気を持ってあすの農業を担っていただくためにも、積極的に飼料の確保にしっかり取り組まれることを期待するものであります。
 そこでお尋ねをいたします。
 輸入飼料に依存した畜産経営から自給飼料を活用した畜産経営への転換に向け、稲作農家と畜産農家が連携をし、自給飼料の生産、特に飼料用稲の実証、普及 拡大が大切だと思いますが、県として今後どのように取り組まれるのか、お伺いをいたしまして、私の質問を終わります。


◯農林水産部長(永田清君) まず、地産地消推進事業費についてお答えをいたします。
 米粉の利用促進は、減少する米の消費に歯どめをかけ、新たな米の需要を喚起するとともに、食料自給率の向上や地産地消の推進を図る上で大変重要であると 考えております。米粉は、これまで、せんべいやだんごなどに利用されてまいりましたが、近年、小麦粉並みにより微細な粉末に加工する技術の進歩によりまし て、パンやめん、洋菓子などの食品への利用が広がってきております。
 県としましては、これまで、市町村や農協が行います学校給食におきます米粉パンの試食や、アンケート調査などの取り組みを支援するとともに、学校給食関係者やパン製造業者などを対象としました意見交換会や、米粉パン製造技術講習会を開催してまいりました。
 その結果、米粉パンの学校給食への導入は、開始当初の平成十五年度一市町村、四千食から平成十九年度には三十一市町村、百十万食になり、今年度はさらに これを上回る見込みであります。来年度は、新たに生産者や食品製造業者、販売業者などから成ります米粉利用拡大推進ネットワーク協議会、これを立ち上げま して、相互の情報交換や連携を図るとともに、米粉を利用しましたパンやケーキ、うどんなどのさまざまな食品の展示即売会や試食会を開催いたしまして、県民 の皆さんに米粉食品をもっと知っていただくよう利用拡大に努めてまいります。
 次に、耕畜連携水田有効活用事業費についてお答えいたします。
 輸入飼料から自給飼料への転換は、畜産農家の経営安定や、飼料自給率の向上のため重要であると認識しております。
 県は、これまで収量の多い牧草の選定や、牧草地の整備、収穫機械の導入支援などに取り組み、飼料作物の増産に努めてまいりました。とりわけ、飼料作物の 中でも飼料用稲は、水田の有効活用の観点からもその作付拡大が期待されておりますが、生産コストの削減などが課題となっております。
 このため、今年度は、本県で初めて飼料用稲の二期作の栽培試験に取り組んだところでございます。具体的には、八月に一回目の収穫をした後に、二回目の田 植えをする方式と、刈り取り後の株から出る芽に肥料を与える方式、いわゆるひこばえ方式と呼んでおりますけれども、この二つの方式を実施いたしました。そ の結果、ひこばえ方式の栽培コストは、二回目の田植えをする方式の三分の一であることがわかりました。
 来年度は、こうした結果を踏まえまして、県内四地区で稲作農家や畜産農家などが参加する現地検討会や需要調整会議などを立ち上げ、四ヘクタールの規模で米を収穫した後の水田などを活用して、飼料用稲の栽培や収穫に取り組んでまいります。
 いずれにいたしましても、地域の関係者と連携をとりながら、モデル実証に取り組み、飼料用稲の普及拡大に努めてまいります。
 以上でございます。

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