愛知県議会議員・知多大二郡(武豊町・美浜町・南知多町)

森下とし久
政策

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◯二十六番(森下利久君) ノリ養殖の振興について、私は、歳出第八款農林水産費第六項水産業費第二目の水産業振興費のうち、ノリ養殖業に関して質問をさせていただきます。
 伊勢湾、三河湾の沿岸では、ノリ養殖のために竹やFRPの支柱がたくさん立てられております。この風景を目にして冬の風物詩として感じられる方は、私以外にもたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
 ノリは、日本の食卓には欠かせない独特の風味のある食材であります。ノリは、非常に栄養価が高く、たんぱく質が三〇%から五〇%含まれ、ビタミン類も豊 富で、ビタミンA、B類、Cの含有量が多く、その他のアミノ酸の一種であるタウリンや食物繊維が多く含まれていることから、動脈硬化の防止や血中コレステ ロールの低下などに役立つ食品としても高く評価をされております。
 ノリと日本人のかかわりは古く、千三百年前より続いております。大宝二年、西暦七〇二年に施行された大宝律令では、ノリが租税として定められましたが、この史実、歴史がノリに関する最も古いものとされております。
 ノリの養殖は、江戸時代中期から始まり、本県では、江戸末期、安政元年、西暦一八五四年に豊川の河口で始まったとされております。その後、広大な干潟や 浅場を有する伊勢湾、三河湾といった恵まれた環境により、明治から昭和初期にかけて県内各地の沿岸に広がり、昭和三十年代にはすべての沿岸市町村で行われ るようになりました。
 昭和三十年代の後半から四十年代にかけて行われた沿岸域の大規模な開発により、伊勢湾の奥部、衣浦港周辺、三河湾奥部で多くの漁場を失い、生産者も激減 をいたしましたが、新しい養殖技術の開発や成長がよく耐病性にすぐれる品種の導入や経営体の規模拡大など、生産者を初め関係者の懸命な努力もあって、生産 量は、昭和の間に限って見ると、増加の傾向にありました。とりわけ、昭和四十五年から四十七年までの三年間は全国一の生産を上げるなど、まさに愛知県が全 国のノリ産地をリードする立場にもありました。
 ところが、最近では、ノリの養殖が苦境に陥っております。過去最大の生産量は、昭和六十三年の十二億枚でしたが、昨年、平成十八年の生産量は、その約四 割に当たる五万枚まで減少し、全国第七位まで順位が下がってしまいました。私は、このまま放置をすると、愛知県の浜からノリ養殖業がなくなってしまうので はないかという危惧をいたしております。
 現在のノリ養殖業は、機械化のため、膨大な投資が要る上に、温暖化や赤潮に左右されて生産が不安定、もうからない、労働がきついため、若者から敬遠さ れ、後継者がいないという状況にあります。このため、ノリ養殖業の生産者は減少の一途をたどり、昨年、平成十八年の生産者数は、十年前の八百三十六人に比 べ、約半数の四百十三人まで減少いたしました。
 このような中、経営改善の取り組みとして、小規模な共同加工場の整備が平成十三年度の大野漁協を皮切りに、小鈴谷漁協や私の地元であります大井漁協でも行われ、現在四カ所で稼働いたしております。
 しかし、これだけでは十分ではありません。生産者が将来にわたって安心してノリの養殖業を営んでいけれるようにすることが、後継者の確保、漁村の活性化に結びつくものと考えております。
 しかしながら、ここのところ、ノリを乾燥する油代が値上がりをいたしておりまして、養殖業者は悩んでおります。このような厳しい状況に対して、魅力あるノリ養殖業の実現を果たしていくため、県はどのような振興策をお考えなのか、お尋ねをいたします。
 また、平成二十年度の予算におきまして、新たにノリ養殖経営構造改善の事業費補助金として計上されておりますが、具体的な事業内容につきましてお尋ねをいたしまして、質問を終わります。


◯農林水産部長(永田清君) ノリ養殖業の振興についての御質問のうち、まず、振興方策についてお答えいたします。
 ノリ養殖業は、本県海面漁業の中では最大の生産額を上げ、経営体数においても三位を占めるなど、生産者はもとより、漁協、県漁連の重要な経営基盤となっており、ノリ養殖業の振興を図ることは、本県水産業全体の振興にもつながるものと考えております。
 ノリ養殖業を取り巻く状況は、多額な設備投資が必要なことや早朝から深夜に及ぶ長時間の労働、さらに自然環境に左右される不安定な生産など、大変厳しいものとなっております。
 県といたしましては、コスト削減や労働負担の軽減のため、これまでの家族経営から複数の生産者による協業化や漁協による直接経営など、経営体質の強化を目指す構造改善を積極的に進めてまいりたいと考えております。
 また、水産試験場において、病害の発生予察技術や温暖化への対応のため、高水温にも耐えられる優良品種の開発を進めるとともに、水産業普及指導員によりまして、養殖技術の普及指導を進め、生産の安定化を図ってまいります。
 次に、ノリ養殖経営構造改善事業費補助金についてでございます。
 この事業は、県内最大のノリ生産地であります常滑市鬼崎地区をモデルケースとしまして、ノリ養殖業の諸問題に対し、経営構造改善を推進するものでございます。
 この地区におきましては、高い生産コスト、単価の低迷、労働力の不足といったノリ養殖業の持つ構造的な問題に加えまして、加工場周辺の宅地化に伴う騒音など地域特有の問題を抱えているところでございます。
 本事業におきましては、常滑市や地元漁協を国と県で支援いたしまして、鬼崎漁港に隣接した区域を新たに埋め立てまして、用地を確保するとともに、共同加工団地を整備し、経営の合理化と騒音対策を講ずるものでございます。
 共同加工団地につきましては、最新設備を導入して、摘み取ったノリの陸揚げから加工、出荷に至るまでの一貫生産体制を確立するもので、平成二十七年度までの完成を目指しているところでございます。
 平成二十年度におきましては、用地等の基盤整備に先立ちまして、防波堤や護岸の設計を行う予定としておるところでございます。
 本県ノリ養殖業につきましては、この鬼崎地区をモデルケースとしまして、県全体の構造改善を進め、魅力ある漁業になるよう努めてまいります。
 以上でございます。

◯二十六番(森下利久君) ただいま質問した中で、私、ちょっと数字を読み間違えたような気がいたしますので、先ほど、一番最高が十二億枚として、一八年度は五万枚だと、こういうふうに申し上げたが、五億枚でございますので、訂正をさせていただきたいと思います。
 ただいまノリ養殖の振興について部長さんから御回答いただきました。確かに共同加工場の整備は、人手の少ない漁業者にとっては大変ありがたい事業である と思っています。今は昔と違って、ノリを生産するにもすべて機械化されております。例えば生ノリを機械に投入すれば、もう自動に製品化されて、きちっとし て出てくるわけであります。そのために、作業工程を便利にすればするほど、莫大な投資、資金がかかるわけでございます。投資と採算性が合わないと、こうい う厳しい状況になっております。
 そうした中で、ここ数年、温暖化や、あるいは地球環境の変化により漁期がだんだん短くなってきたと、こういう中で、また燃油が上がっておるということで、大変一番厳しいのがやはり漁業を経営されておる人、またノリ養殖をされておる人であると思います。
 そこで、これ以上ノリ養殖業者を減らさないためにも、何とかこのようないい構造改善の事業や、また新たな制度ができて、利用していただいて、養殖業者が 共同で、個人個人でやるということは大変経営的にも難しいわけでありますので、共同で作業ができるような加工場の整備というのが望まれるわけでございます ので、それと、まず、食物供給という、東京都は一%ということでございますけど、愛知県はそこまでは至っていませんけど、何とかそうした意味で、ノリの養 殖業者が減らないように、そうした振興策等安定経営ができるように、今後も事業の推進をぜひともお願いを強く要望いたしまして、私の要望とさせていただきます。

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